『NIKKEI NET(日経ネット):アステラス製薬と米社、アルツハイマー新薬を共同事業化』から
アステラス製薬は25日、米製薬会社のコメンティス社(カリフォルニア州)とアルツハイマー型認知症治療薬の共同事業化契約を結んだと発表した。コメンティス社が開発した新薬候補物質を共同で研究し、世界各国で新薬としての販売を目指す。
『アステラス、米社と事業化契約、アルツハイマー型認知症治療薬――新薬候補を開発』(2008/04/28, 日経産業新聞, 13ページ)から
アルツハイマー型認知症の原因は解明されていないが、BACEは症状の進展に関連があるとみられている。BACEの働きを抑えて病状進行を遅らせる効果を期待している。アステラスは中枢領域を重点研究分野の一つに位置づけている。
この「新薬候補物質」は、具体的には
ベータセクレターゼ阻害薬らしい。アミロイドと言えばガンマセクレターぜの印象が強いが、ガンマセクレターぜはNotchなどの切断も行うので副作用が心配…だが、エーザイはそれを克服した薬物を持っているらしい(E2012)
*1。APPの切断とNotchなどの切断のメカニズムが違うのだろうか…?
ベータセクレターゼは現在のところAPPしか基質が見つかっていないらしいのでそちらの方が安全なのかもしれない。
ベータセクレターゼ関連の論文
Efficient inhibition of the Alzheimer's disease beta-secretase by membrane targetingRajendran L, Schneider A, Schlechtingen G, Weidlich S, Ries J, Braxmeier T, Schwille P, Schulz JB, Schroeder C, Simons M, Jennings G, Knolker HJ, Simons K.
Science. 2008 Apr 25;320(5875):520-3.
ベータセクレターゼの阻害剤についての論文だが、それだけではScienceには載らないだろう。単に活性を阻害するだけではなく、局在にも着目をした秀逸な論文。
丸投げしてしまいますが、
『サイエンス|一般・患者向け情報|田辺三菱製薬株式会社』にちょこっと書いてあります。
ベータセクレターゼ関連ということで、
『5号館のつぶやき : 正常なプリオンタンパク質は神経細胞を守っている』に便乗してしまう。
Cellular prion protein regulates beta-secretase cleavage of the Alzheimer's amyloid precursor proteinProc Natl Acad Sci U S A. 2007 Jun 26;104(26):11062-7.
Parkin ET, Watt NT, Hussain I, Eckman EA, Eckman CB, Manson JC, Baybutt HN, Turner AJ, Hooper NM.
CJDとは直接関係があるわけではないが興味深い。
あと、どなたかもし「Aβ1-40とAβ1-42の切り分け(
セクレターゼによる切断部位が40なのか42なのか、という選択の)メカニズム」をご存知でしたら…教えて頂ければと思います。それぞれに別のメカニズムが存在し、40で切るように(薬か何かで)すればAβ1-42が生成されないことに理論上はなると思うのですが…。
*1http://www.eisai.co.jp/news/news200618pdf.pdfや
『日々の戯言〜研究とか薬とかST250とか〜 エーザイ』
もう一点、実はもうneuroscienceはやっていません。当然興味も情熱も失っていませんが、元論文をちゃんと読んだわけではないので論文の詳細については省きます。
- 2008/05/11(日) 21:35:28|
- 薬・製薬会社
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