日々の戯言~研究とか薬とかST250とか~

その他ダイエットや就職活動記など色々な出来事の備忘録

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

大学院というところ

 長くなってしまいました。
就活に関して書くつもりだったのですが、興味深いやりとりがあったのでそっちにします。

発端はこちら『うすっぺら日記』の「学生がその後どうなるのか」
全部を引用するわけにはいかないのですが、例えば

大学では、学生が途中で研究室を辞めて出て行っても、学位取得ができず留年することになっても、基本的に教官は別に何ら傷付かないのです。研究室運営の全般的な流れからするとそれほど問題にならないのです。学生の将来が自分の経歴に影響するわけでもないし、ずるずるといたとしても自腹の給料を払うわけではないからです。別に大きなデメリットはないんです。



また、『5号館のつぶやき』では「大学院生は利用され使い捨てられているのか」では概ね賛同されているように思えます。

内容は読んでいただければすぐに了解していただけることばかりだと思いますが、大学・大学院の教員である私から見ても、ここに書かれたことはほぼ100%同意できることばかりです。



 現職の教員の方の意見なので重みがあると思います。

『大「脳」洋航海記』の「ドクター問題その後(5):学生の未来に関心のない指導教員、そしてアカハラ」でも取り上げられています。

僕の個人的な印象では、日本人の一般的な認識として「大学・大学院に入ったら『先生』が面倒を見てくれる」というのが相変わらず根強いようにも感じられます。だから大学院のPIがまず最初に行うべきことはそういう自己責任を放棄した甘ったれた態度を打破することだと思うんですが、実際にはそれよりも先に甘い言葉で学生を修士・博士に誘い込むことが横行しているように見えます。これでは実態に即しておらず、PIは「学生に対する説明責任」を果たしていないのではないでしょうか。



それに対し『potasiumchの日記』の「大学院の教員はどこまで学生の面倒を見る必要があるのか?」では見方が違うように思えます。

大学院の教員というのは学生の人生設計まで面倒を見る必要があるのだろうか。「教育機関である」⇒「人生設計の面倒を見るべき」という話の流れがあるけど、それって合意が得られていること? たとえば司法試験予備校に行ったけど人生設計の相談に乗ってくれなかったら、怒る?



 

大学院というのは研究をしながら研究の仕方を学ぶところであって、それ以上でもそれ以下でもないと思うのだけど・・・この認識は間違っているのだろうか。



 そして非常に分かりやすくまとめてあるのが『生命の理解、そして「理解」の理解。』の「博士進学問題:学生は就活同様の研究室選びをすべき」
まさに次の言葉に尽きると思います。

「研究室にはアタリもハズレもある。自分で選べ。」




 これは企業への就職活動を行った身としては「研究室」を「会社」に当てはめてみれば、自明のことだと思います。
「会社にはアタリもハズレもある。自分で選べ。」
当たり前ですよね(研究室と企業を一緒にして良いのかということは置いておいて)。
 「やりたいこと」だけで研究室を選ぶ人は多いけれど、このこと(「研究室選びは就活」)を意識して研究室を選ぶ人はあまりいないのではないかなと思います。

 噂話の域をでないのですが、アメリカのある研究室では全く同じテーマを二人に出して競わせる、ということが行われていると聞きます。この例は極端かもしれませんが、研究の進歩のためにはある程度の競争はやむをえないのかなと思います。
 自分のことは棚に上げてしまいますが、研究一本で生きて行こうとするならばある程度そのような認識と覚悟を持つ必要があると思いますし、そうでなければ博士課程には進むべきではないのかな、と思いました。
 
教員に関してですが、とある方に「スタッフを逆に利用してキャリアアップするくらいの意識でないと」と言われたことがあります。大学院では教授が絶対だと思うのですが、上手く立ち回ることができれば自ずと道は開けてくる気もします(楽観的すぎかな)。
 僕も修士の時に「大学院」という存在が良く分からなくなって博士の先輩に「大学院って教育機関ですか研究機関ですか?」と聞いたのを思い出しました。このことに関しては先週も同級生と話をしたばかりです。

  在学中ということで言えないこともあるのですが、このやりとりは記憶に留めておきたいと思います。
  1. 2007/04/25(水) 20:35:30|
  2. 研究室
  3. | トラックバック:2
  4. | コメント:4
<<大学院のこと | ホーム | ジェネリックについて>>

コメント

TBありがとうございます

初めまして。TBありがとうございます。

製薬会社に内定とのこと、おめでとうございます。
会社では守秘義務等あると思いますが、可能な範囲で様々な考察を書いていただけるとこちらも勉強になります。

アメリカでなくとも、ラボ内で競争させることは日本でもあるようです。
京大医学部の某研究室では、ラボ内を2つのグループに分け、
それぞれに同じテーマを与えたそうです。
人間関係が崩壊していたと聞きます。

場合によっては、ラボに入った後に人事が変わることもあり、
その場合には自分の選択ではどうしようもないということもありますね。
企業でも同様なことはあるので研究者だけの悲劇ではありませんが。
  1. URL |
  2. 2007/04/26(木) 01:21:16 |
  3. HILOKI #vp6MYxGQ
  4. [ 編集]

はじめまして

>初めまして。TBありがとうございます。

はじめまして、非常に分かりやすく分析しており大変感銘を受けました。

>製薬会社に内定とのこと、おめでとうございます。
>会社では守秘義務等あると思いますが、可能な範囲で様々な考察を書いていただけるとこちらも勉強になります。

そう言って頂けると励みになります。


>アメリカでなくとも、ラボ内で競争させることは日本でもあるようです。
>京大医学部の某研究室では、ラボ内を2つのグループに分け、
それぞれに同じテーマを与えたそうです。
>人間関係が崩壊していたと聞きます。

自分の研究も世界のどこかにcompetitorがいるということを意識していますが、それがラボ内だときついものがありますね。
却ってラボ内で足を引っ張り合うことになってしまい、本末転倒に思えます。


これからもよろしくお願いします。
  1. URL |
  2. 2007/04/26(木) 07:29:39 |
  3. ikettie #OZLGmE/2
  4. [ 編集]

TBありがとうございました。

 確かに、先生や先輩や研究室などを目いっぱい利用しつくして、自分が成長することができるほどしたたかな学生や院生ばかりならば、何も問題は起こらないのだと思います。しかし、現実は多くの学生が高校生の頃とあまりかわらない意識を持ったまま、大学院へ進学してしまうケースが多いので、その先を自力で切り開いていけないということが起こっているような気がします。一方では、それに対して教育者として対応する能力を持たない研究室のボスも多いのでトラブルの種は無数にあります。

 ともかく、この議論は先が長いと思います。これからもよろしくお願いします。
  1. URL |
  2. 2007/04/26(木) 17:52:05 |
  3. 5号館のつぶやき #Cc2Fkq9A
  4. [ 編集]

コメントありがとうございます

5号館のつぶやき  様
はじめまして、そしてコメントありがとうございます。

>現実は多くの学生が高校生の頃とあまりかわらない意識を持ったまま、大学院へ進学してしまうケースが多いので、その先を自力で切り開いていけないということが起こっているような気がします。


まさにその通りだと思います。
 ただ、私の場合研究室配属が学部三年生の最後でした。他のところは知りませんが、それ程変わらないと思います。そのころ文系の友人は就職活動で会社を綿密に調べていたと想像できます。そのような歳で自分の将来をある程度規定しうる「研究室」というものを安易に選んでしまう(過去の私がそうでした)のは正直甘いと言われても仕方ないのかなと思います。
 問題は山積しており、根本的な解決はまだまだ先だと思います。それよりも現状を知らせることで学部生の意識を変えることが出来れば良いのかなと思います。


>それに対して教育者として対応する能力を持たない研究室のボスも多いのでトラブルの種は無数にあります。

 これもその通りだと思います。
 教育機関でもある大学院の研究室のトップを選ぶのに、基本的に研究者としての能力(≒業績)があまりにも重視され過ぎている気がします。公募情報などを見ると教育者としての能力は申し訳程度にしか問われていないと思われます(具体的にどのようにすれば教育者としての能力が測れるのかはわかりませんが)。
 
 現状を変える必要はあると思いますが、果たしてどのような形に変えれば良いのかすら分かりません。ただ現状の問題点や将来像の設計など議論は続けて行きたいと思います。

今後ともよろしくお願い致します。
  1. URL |
  2. 2007/04/26(木) 18:56:26 |
  3. ikettie #OZLGmE/2
  4. [ 編集]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://ikettie.blog80.fc2.com/tb.php/35-97278935
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

[その他]大学院の話・少しだけ続き

 前回のエントリについては、トラックバック先でうまくまとめて&発展させてくださったのでもういいかな? とも思ったけど、もうちょっとだけ。  (トラックバック・コメントしてくださった皆様、ありがとうございました。) アメリカのある研究室では全く同じテーマを
  1. 2007/04/26(木) 22:34:01 |
  2. potasiumchの日記

[発生練習][大学] 大学院修士向け研究室情報チェックリスト

5号館のつぶやき:大学院生は利用され使い捨てられているのか  私は前から不思議なのですが、こうした研究室の先輩の進路状況や、研究室で上に書かれているような理不尽が行われているということが、ほとんど後輩に語りつがれていかないという現実があります。その結果、
  1. 2007/07/05(木) 19:21:17 |
  2. 発声練習

プロフィール

ikettie

Author:ikettie

・博士号(薬学)取得後、とある製薬企業の研究者になりました。
・大学と企業の違いに戸惑いながら日々の思考の変化を追っています。
・コメントお待ちしております。
・初めての方はこちらへどうぞ(070824改編)
・検索エンジンから「ST250」でいらした方はこちらへどうぞ

・ツーリングの目次はこちらです。
・トップ画像の拡大写真はこちら。2010年5月3日@萩ユースホステルからの夕日です。夕日を見送るのが好きなので、良くツーリング先で夕日を見送っています。



上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

カテゴリー

リンク: アカデミアの人々

リンク: 企業の人々

リンク: 医薬関係

リンク: ST250関連

リンク:ツーリング関連

個人的リンク

カウンター(since 2007.03.28)

現在の閲覧者数:

月別アーカイブ

カレンダー

04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

ClustrMaps

Locations of visitors to 

this page

あわせて読みたい

あわせて読みたい

全ての記事を表示する

全ての記事を表示する

ご意見・苦情など

名前:
メール:
件名:
本文:

ブログ内検索

RSSフィード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。