日々の戯言~研究とか薬とかST250とか~

その他ダイエットや就職活動記など色々な出来事の備忘録

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

インパクトファクターと「大学の生産性」について

 自分が何かを言えるようなことでもないけれど。
 そもそも分野が違えば研究者人口など種々の要因が違うのは自明。これは「生物と物理」という分野の違いではなく、例えば「中枢と心臓」の研究の違い、さらに言ってしまえば「神経化学(neurochemistry)か神経生理学(neurophysiology)」などでも状況は異なる。これで単純に数値を比べているのは、単位が異なるものをその絶対値の大きさだけで比べているような感じ。1mと10g、どちらが熱い?勿論これは完全に言い過ぎなのだが、全くの的外れかというとそうでもないと思う。
 また、IF自体は平均のみでSD値は書いていない。例数なども調べないとわからない。そういう状況で、その平均だけで比べることにどれだけ意味があるのだろうか?例えば、実験データで計測値の平均値だけをだして、例数、SD値などを全く気にせず、検定もせずに「高い・低い」という評価を下す人がどの程度いるのかな?

 一つ一つの論文がどの程度引用されているのか、という評価法も考えられるが、分野の研究者人口が異なることから問題点があることは間違いない。

 IFもある程度の指標になるのは間違いないとは思うのだが、その数値だけでその人やその雑誌に載っている論文の評価をするのはどうなんでしょうね。個人的にIFは「読んでくれる人の数」程度にしか認識していない。そのままlinearityがあるとは思えないが、高IFの雑誌は読んでくれる人が多いかな、という気がするので。自分が定期的に目を通す雑誌も、専門的なものを除けば、そういう傾向にある。

 まあこういうことは高IFの雑誌に載せて、初めて意味がある文章になるのかもしれない(´・ω・`)…。別に自分がIFの低い雑誌にしか載せていないから僻んでいる、とかそういう話ではないのですよ、一応。あと「数値としてのIF」には疑問があるけれど、「載せたい雑誌」や「雑誌のランク」という様な概念自体は否定しない。もちろん自分の中にもそのようなものはある。

 そういうことを島岡先生の文章を読んで少しだけ思った。

『ハーバード大学医学部留学・独立日記 ... インパクトファクターについて知っておくべき10の真実』


 ではIFを気にせずにとにかく数をだせば良いのか?

『asahi.com:東大の論文、1本1845万円 国立大でコスト最大級 - 社会』

東大より上の8校は東京外国語大や一橋大といった文系などの大学で論文数が少ないために生産費が高く出ているだけで、実質的には東大が最も高かった。


 この部分はミスリーディング。「文理」という区分の仕方が明確にあるということが前提であり、しかも「文系だから除く」という操作をするならば、東大やその他の大学からも「文系の論文」を除く必要がある(研究費からも数からも)。表に挙げられている大学は(おそらく)東工大を除けば全て文理混合。各大学の「文系」の論文や研究費の程度も数値として割合も出して欲しいところですね。また、論文だけでなく特許などの評価法もあるかと思います。そういう調査もあるはずなのですがそちらはどうなっているのでしょうか?単純な疑問なのですが、ちゃんと調べればどこかにあるはず。

研究費の配分問題に詳しい竹内淳・早稲田大教授は「少ない費用で優れた成果を出している地方の国立大にも研究費を正当に配分するような制度に変える必要がある」と話している。


というのは基本的に賛成。総額が一定で再分配する、ということをするならばはどこかの大学(東大?)の研究費を削る必要がある。それよりも研究費の総額を上げることの方がい良いかと思うのだが、実際には難しいでしょうね。

 もう一点の疑問点としては、全ての論文を同等に扱ってしまっていること。別にIFで計算すれば済む問題だとは思っていないし、学問に貴賤があるのかどうかは議論があることなのかもしれないけれど、画期的な論文が出るにはある程度の下地は必要かと。

 この記事に関しては他にもちょっとおかしいと思うところはあるけれど、研究費はもっと広く、ということ自体には賛成なので、

東大の岡村定矩(さだのり)副学長(研究担当)は「いろいろな統計データがあるので、とくにコメントすることはない」としている。


というような取り付く島もないコメントを読むと脱力してしまう。


 IFについては、基本的に言いたいことはmapleflyさんが述べていらっしゃるがメモとして書いておいた。
『ハエが星見た : インパクトファクターと独創的研究』
  1. 2008/02/04(月) 23:45:23|
  2. 戯言
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<会社もいろいろ | ホーム | 色々悩ましいですね~>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://ikettie.blog80.fc2.com/tb.php/295-76347aca
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

ikettie

Author:ikettie

・博士号(薬学)取得後、とある製薬企業の研究者になりました。
・大学と企業の違いに戸惑いながら日々の思考の変化を追っています。
・コメントお待ちしております。
・初めての方はこちらへどうぞ(070824改編)
・検索エンジンから「ST250」でいらした方はこちらへどうぞ

・ツーリングの目次はこちらです。
・トップ画像の拡大写真はこちら。2010年5月3日@萩ユースホステルからの夕日です。夕日を見送るのが好きなので、良くツーリング先で夕日を見送っています。



上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

カテゴリー

リンク: アカデミアの人々

リンク: 企業の人々

リンク: 医薬関係

リンク: ST250関連

リンク:ツーリング関連

個人的リンク

カウンター(since 2007.03.28)

現在の閲覧者数:

月別アーカイブ

カレンダー

10 | 2017/11 | 12
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -

ClustrMaps

Locations of visitors to 

this page

あわせて読みたい

あわせて読みたい

全ての記事を表示する

全ての記事を表示する

ご意見・苦情など

名前:
メール:
件名:
本文:

ブログ内検索

RSSフィード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。