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Dominant-negative DISC1トランスジェニックマウス

Dominant-negative DISC1 transgenic mice display schizophrenia-associated phenotypes detected by measures translatable to humans.
Hikida T, Jaaro-Peled H, Seshadri S, Oishi K, Hookway C, Kong S, Wu D, Xue R, Andradé M, Tankou S, Mori S, Gallagher M, Ishizuka K, Pletnikov M, Kida S, Sawa A.
Proc Natl Acad Sci U S A. 2007 Aug 3; [Epub ahead of print]

John's Hopkinsの澤先生のところから。

Dominant-negative DISC1に関してはこちらの論文を参考に。

A schizophrenia-associated mutation of DISC1 perturbs cerebral cortex development.
Kamiya A, Kubo K, Tomoda T, Takaki M, Youn R, Ozeki Y, Sawamura N, Park U, Kudo C, Okawa M, Ross CA, Hatten ME, Nakajima K, Sawa A.
Nat Cell Biol. 2005 Dec;7(12):1167-78.

変異型DISC1は野生型DISC1のdominant-negativeとしての機能を持つ。

PNASの論文はこの続きで、DN-DISC1のトランスジェニックマウスの解析。要旨しか見ていないが、そのまとめ。

CaMKIIプロモーターの下流でDN-DISC1を発現。
すると

・左側脳室が大きくなる。
→suggesting a link to the asymmetrical change in anatomy found in brains of patients with schizophrenia

・皮質でのparvalbumin (PV)の免疫反応性(おそらく免疫染色しているのだろう)低下。
→interneuronに異常が起こり、大脳皮質の同期性の異常の原因に?

・行動移動(hyperactivity, disturbance in sensorimotor gating and olfactory-associated behavior, and an anhedonia/depression-like deficit)

anhedonia:無快感症

結論
These results suggest that these transgenic mice may be used as a model for schizophrenia.


DISC1ってneuronにしか発現していないんでしたっけ…?という基本的なことすら把握していない+アブストしか読んでいないので感想を述べるのもおこがましいですが一点だけ自分の無知を晒します。

 Interneuronの異常と統合失調症の話は結構ある。しかしPVが変化していることと抑制がおかしくなっていることは別では?PV neuronの数が…という議論は(統合失調症とは関係無く)よく見るが、PV自体が抑制性とは関係ないregulationを受けている可能性をどうやって否定するのだろう。それとも否定されているのでしょうか。勿論「GABA neuron数低下⇒PV低下」なのはいいのだが、逆は必ずしも真ならず、では?
 PV containing GABAergic neuronが重要なのは論を待たないが、他にもGABAergic neuronはある。本来は電気生理なりで調べるべきなのだろう。それともPV containing GABAergic neuronだけが統合失調症の原因(の一つ)で、CCKやNPY containing GABAergic neuronは関係ないということが示されているのでしょうか?いや、よく知らないんですけど。最低限統合失調症との関係が示唆されているGAD67の発現量は調べてあるべきでは。調べてあるのかな…?


DISC1に関しては過去の記事も再読。
統合失調症様マウス



 昨年のSfN@アトランタで澤先生の研究室の方々が大勢で発表されていた。Moserのところもそうなのだが、一つの研究室でワンブロック(位)占めるのを見るのは壮観だった。DISC1に関しては色々と細胞レベルでのphenotypeが出ていて面白いのだが、色々出過ぎていてどれがcriticalなのか(全てかもしれないし、一つかもしれない、ひょっとするとどれでもないのかもしれない)、段々分からなくなってくる。そういうところから、「エンドフェノタイプ」という方向に研究が進んでいるのだろう。
 この辺は2006年9月の第28回日本生物学的精神医学会・第36回日本神経精神薬理学会・第49回日本神経化学会大会合同年会(長い…)を見に行った時の感想が某mixi日記に書いてあるはずなのでいずれ転載することに。

  1. 2007/08/27(月) 21:32:06|
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